きつく結んだ両手を開き、震える手でトオル君から貰った包みを開ける。 「安産祈願のお守り……」 これを買うために彼は今朝いなかったんだと、その彼の優しさが目にしみて、私は泣きながらその場にうずくまってしまっていた。