トオル君の翳が遠ざかり、私は扉に背を向けると、ずるずるとその場にしゃがみ込む。

『今だって……僕は君を抱きたいと思ってる……』

「私も……」

トオル君……

たった一度でもいいから……

トオル君に抱かれたかった……



トオル君の腕の中で幸せな未来の夢を見てみたかった……