「ハルナもおいで。月がキレイだよ」

綺麗な月が彼を吸い込んでしまいそうで、なんとなく恐くなる。

カランカランと下駄の音を響かせて、彼は庭を歩き始める。

私も慌てて彼の丹前を持って後を追う。