「ハルナ……」

トオル君が箸を置く。

ちょうど、その時、彼のケータイが鳴った。

トオル君が私を気にしながら、ケータイに出る。

「はい。もしもし、……ああ、皆川さん」

彼はちらっと私を見て、微笑む。

「……え!?……分かった。……ありがとう」

トオル君が電話を切ると、彼の考え込むような表情に不安がよぎる。