夕方近く目を覚ますと、トオル君は座ったまま、壁に寄り掛かって眠っていた。

夕日の強い西日がトオル君を照らし出す。

金髪が光に輝いてすごくキレイ……。

私は息を凝らしてじっと彼の顔を見ていた。

強い西日はやがてトオル君の目の高さに到達する。

閉じられていた彼の瞳が眩しそうにゆっくり開き、私を見て微笑む。

「ハルナ、起きてたんだ……」

トオル君の温かい手が私の頬を包み込む。

私達はそのままずっとお互いを見つめ合う。

穏やかな時間……。

心が満ち足りてくる……。