なのに、あの日……。

トオル君はその歩道橋の上から私を見つけ、追い駆けてくれた……。

欄干に手を掛け、コートを翻しながら橋から飛び降り、いとも簡単に時間を飛び越えて、あの時の私の想いを抱きしめてくれたんだ。