その時、トオル君のケータイが鳴る。

メールだったみたい。

トオル君は、ケータイを読み終えるとポケットにしまった。

「僕達は、どうやら皆川さんにハメられたみたいだね」

トオル君の言葉に、彼を見る。

「あの日、君に去られてから、僕は君の家に行ったんだ。

そうしたら、君はもう片岡と暮らしていると君のお母さんに聞いた……」

トオル君は殆ど手を付けていないお弁当に蓋をすると、話を続ける。

「凄くショックだったし、途方に暮れたよ」