車内販売をする声が背後から聞こえた時、静かな車内で私のお腹がぐ~っと鳴る音が響く。

慌ててお腹を抑える私の目とトオル君の目が合う。

くすくすと笑い声が周囲から聞こえて、真っ赤になっている私の顔をじっと見つめながら、トオル君はチロンと横目に聞いてくる。


「それも、赤ちゃん?」

「……イジワル」