彼は財布を出そうとする私の手を制すと、質問を続ける。

「最後の問題です……。このペンダントの持ち主は、誰でしょう……」

私は彼の手の中にあるペンダントと、悲しそうな彼の顔を見て、胸が痛む。

「……私です」

「正解……。それでは、正解者のソノダハルナさん。

よろしければ、僕の隣りにお掛け下さい」

彼は私を見つめながら、着席を促す。