もう会わないと、覚悟を決めたトオル君が目の前にいる……。

しかも、ちょっと……、と言うより、かなり怒ってる……。

新横浜に到着し、車内を移動する乗客が、通路に立っている私をよけながら移動していく。

トオル君は、私をちらっと見て、「邪魔になるよ」と言った。

私は、どきどきする胸の鼓動と貧血で崩れ落ちそうになる体を、必死で奮い立たせる。