「なに?これ?」

「慰謝料分」

「開けてもいい?」

「どーぞ」

箱の中には綺麗な立爪のリングが輝いていた。

「……これ?私に?」

「お前以外の誰に贈るんだよ」

カズトは苦笑いすると、リングを抜き取り、私の指にはめる。