背後に不意に人の気配がして、さっきこの傘をくれた女の子かと思い振り向くと、ハルナ、君が立っていた。
「バカだよ……。藤枝君……」
君は俯きながら僕の方に歩いて来る。
そして、黙って僕の手を取ると何かを渡そうとしたけど、僕の包帯の血を見るなり、小さな悲鳴を上げ、手で口を覆う。
「バカだよ……。藤枝君……」
君は俯きながら僕の方に歩いて来る。
そして、黙って僕の手を取ると何かを渡そうとしたけど、僕の包帯の血を見るなり、小さな悲鳴を上げ、手で口を覆う。