かずにぃのTシャツからはほのかに汗と煙草の匂いがした。


「ハルナ……」


かずにぃの吐息のような囁きがすぐ耳のそばで聞こえる。


身を竦めてガチガチになっている私を、かずにぃは軽々と抱えてベッドまで運ぶ。


怖くて

今起こっていることが信じられなくて

声が出ない。

息が乱れ、心臓が壊れそうになる。



そんな私をベッドが小さな軋みを立てて迎え入れる……。