まさか……。



反対車線の向こう側に、ハルナと思しき女の子が大事そうにバッグを抱えながら歩いているのが見えた。

ハルナ!?


僕は急いで窓を開け、懸命に叫んだ。

「ハルナ!ハルナーーーー!!!」

だけど夕暮れ時の喧騒は、僕の声をハルナから遠ざける。