「……抱きたい」

「えっ?!」


今……何て言ったの?かずにぃ。

まさか、冗談だよね。


慌てて扉を開けようとドアノブに掛けている手に力を込めて引いてみる。


だけど、かずにぃは私の体ごと戸に押し付けてをきつく抱きしめると、私の顔を後ろに向かせ思いのたけをぶつけるような激しいキスをする。


「かずにぃ……やっ……!やめ……」


動揺する私の背後で、


カチッ


と、鍵が閉まる音がした。