崩れ落ちようとする体を支えようとして、サイドテーブルに手を置いたつもりが、その上の花瓶に誤って手を付いて落としてしまったようだ。



破片がまるでスローモーションみたいに弾け飛び、絨毯の色を変色させながら、水がゆっくりと床に染み込んでいく様を、僕は何の感情も無くただ見ている。