ひと息つくと、ミセス・マクダウェルは早速いつも通り、分刻みの本日のスケジュールと、留守中の電話の伝言を読み上げ始める。

「そうそう!Mr.フジエダが記者会見をなさった翌日から何度も『ササハラさん』と言う方からお電話を頂きましたわ」

「『ササハラ』から?!」

「ええ。『自分からも電話するけど、いつでも良いから電話を欲しい』って、タドタドしい英語でおっしゃってましたわ」