「家まで車で送るよ」

「いいよ。かずにぃ、疲れてるでしょ?

まだ、早いし、電車で帰れるから……」


「遠慮するなって。

夕飯時だから一緒に食べにいこう。

オフクロが迷惑掛けたみたいだから、何かおごるし」


かずにぃはベッドから立ち上がり、机の上にある腕時計と車のキーを掴む。