彼は机の上のコンピュータの電源を入れると、くるりと僕の方を振り返る。

「Mr.フジエダ。えっと、……呼び難いから『トール』と呼んでも構わないかな?」

「どうぞ。君の呼び易いように」

「そうですか。では、僕のことは良かったら『トム』と呼んで下さい」


僕は頷き、同意を示す。