「まぁ、アレのお蔭で僕もどこの男の種か分かったもんじゃない……」

僕には聞き取りにくい声で、トーマスがぼそりと呟く。

僕は彼の後に続きながらふとあることに気が付いた。

「あの……。確か、君は金髪でブルーアイと聞いていたけど?」

「ああ、これ?!」

トーマスは前髪をちょいと摘み、目を瞬かせる。