僕はノートパソコンの蓋を閉じると、目を瞑り唇を噛む。



こんなメールなんかで終われない!



今でも、初めて彼女とキスをした時に聞いた潮騒の音が耳の奥でこだまし、僕の胸を切なく締め付ける。


そして、波間に漂う天使のような彼女の温かい瞳が僕を捕え、


「トオル君、愛してる……」


と囁いているんだ。