会食は滞りなく終わり、僕は3つの会社の買収を成功させた。


車に乗り込むと、直ぐに、熱で覚束なくなっている手でハルナにメールを打つ。

「ハルナ、ごめん。クリスマスまでには帰りたかったけど、帰れそうにない。

会いたい。今すぐにでも」

クリスマスまでには何とか帰りたかった。

そして、君と一緒に、付き合ってから初めてのクリスマスを過ごしたかった。

そのために、寝食も惜しんで無理にスケジュールを詰め込んできたのに……。

一日でも早く君のそばに帰りたい。