「あ!」

ハルナは短い言葉を発すると、両手で口を覆う。

「昨日の夜、探してたのはこれなんだろ?
それに今朝もフロントでこそこそ『探して欲しい。見つけたら連絡を』とかナントカ話してたよな?」

ハルナは目線を恐る恐るオレの目に合わせる。

「……誰から貰った?」

ハルナは「自分で買ったの」とだけ言うとまた目を逸らせる。