「君はまだまだ未熟だ。だからせめて君が一人前になるまでは、二人の結婚は許すとしても、二人に出来る限りのことはさせて貰いたい」

「すみません……」

オレは項垂れるしかなかった。

「娘を幸せにしてやってくれ」

オレの肩を叩くおじさんの手は、心なしか必要以上に力が入っていたような気がしたが、その笑顔に気のせいかと思い直す。