「しかし、遺伝子の執念恐るべしと言うか……。

結局、こうやって我が家の大切な姫君を片岡にそっくりの息子がかっさらって行くんだものなぁ」

彼は苦笑しながらオレの顔をしみじみと見つめる。


……オレが親父に似ている?!

ははっ、それは納得し難い。

と、言えるはずもなく、黙って固まることに決め込む。