「やっぱ、お前は寝ている方が可愛いかもな。

トレーで殴ったりしないし……」

身の安全が保障されてほっとしてくると、不思議なもんで、ハルナが俺をどこへ連れて行こうとしていたのか知りたいと言う気持ちがムクムクッと湧いてきた。

赤信号で止まる度に急いでカーナビの行く手を進ませて見る。

だが、必ず、もうちょっとのところで信号が変わり、後続車がクラクションと共に車間をギリギリまで詰めて、早く動けとばかりにプレッシャーを掛けてくる。