北尾はハルナをじっと見つめた後、前屈みになると、オレの肩に手を回し、ぐぃっと引き寄せると小声で囁いた。

「2年前にハルナちゃんを紹介して欲しいって言ったときにはお前にシカトされたけど……。

彼女ももう高校生なんだしさ。『かず兄ちゃん』としてはソロソロ妹君を手放してはどうかな?」