ハルナは台所に入ると手で髪を束ね、その柔らかな長い髪を髪留めで止めようとする。

細く白いうなじにハラリとその柔らかな後れ毛が落ちているのを北尾は見逃さない。

「おいしそ~……」

北尾は溜息を洩らし、獲物を狙うオスの目でハルナを追った。