「そうか。じゃ、オレ急ぐから」

オレはこれ以上厄介事を抱え込むのは真っ平だとばかりに、歩みを速める。

「来週には出るから!あのマンション!!」

リョーコの思いも掛けない言葉に驚いたオレは、振り向いた瞬間、段差に躓き、腕に抱えていたプロジェクターを落としてしまった。