ーー健夫サイドーー

昨夜、正人さんに許可をもらって
取り敢えずはその日はおとなしく実家へ戻った俺。


朝、母さんの作った朝食を食べながら


天ちゃんを絶対に離すんじゃないよ!
天ちゃん泣かしたら承知しないからね!
天ちゃんが由里子ちゃんのお腹の中にいた頃から、あんたの所に来てくれたらなと思ってたのよ〜!

健夫!!よくやった!!!


と朝からハイテンションの母さん。


母さん……昨日の酒抜けてる???


でもまぁ、俺も物心ついた頃からなぜか天にしかドキドキしなかったし、
天以上にかわいい女っていうのも
一般的に見てもかなり少ないだろうけど、天と同じくらいカワイイと言われてた奴から迫られても何にも感じなかったな


あっ、でもやっちまったけどな。
それはそれ。フリーだったし。


母さんのそんな話聞いてると
親子代々で天に執着し囚われてたのかもな。



さて、天を迎えに行くか



「じゃ、母さん行ってくる
明日休みだから引越しは明日するけど
今日から天はマンションに連れてくから」


「いってらっしゃい!
はいはい、わかりました。
あんまがっつくんじゃないわよ!
愛想尽かされたら一瞬で他の男に奪われちゃうからね。用心しなさい」


「…わかってるよ」


うるせぇーなぁ
愛想尽かれても、離さねぇよ



ピーンポーン

早く天に会いたくてドアのぶを

ガチャガチャしたら開いた。


ありゃ、不用心。


でも、俺だから平気か。


そしたら由里子さんが出てきた