健夫は繋がれていないほうの手を口に当てて真っ赤な顔して照れていた


それをミラー越しに見た明夫くんが


「天、でも心配なさそうだぞ(笑)
健夫は天が好きで好きで好きで好きでたまらないようだぞ(笑)
ぶあははは(笑)
逆に天が浮気したら、お兄ちゃんは天をゲンコツしちゃうゾ(笑)」


「それはイヤ! !(笑)」


おかしくなって笑う私と明夫くん。


健夫は明夫くんの一言に
ハッと顔を上げて


小さな小さな声で


「ありがとう……アニキ」


と呟いていたけど
私は聞こえないふりをした