ねぇ、
知っていますか?
熟年夫婦と言われながら、毎回あなたにドキドキしてること。
知っていますか?
って、知ってる訳ないか。
言った事ないしね。
「綾乃、お茶。」
「はいよ。」
「ん。」
暖かなお昼過ぎ。
いつもの様にいつもの場所でいつもの会話。
教室の隅っこにある私の席。
窓際の為、涼しい風が頬を撫でる。
夏は涼しいが、紫外線が気になるし。
冬は寒くて震えるし。
良いとこがあると言えば、外を眺めたり、先生がいる教卓から離れている、
と言う事だけ。
良いとこがあって悪いとこがあると言う
微妙な位置が私の席。