「ばっかだな…また弁当忘れてる。」
そう笑いながら差し出されたのはうさぎのランチバッグ。
やった、これでお弁当が食べられる…!
「うるさいなぁ。でもありがと、蓮!」
「うん。じゃあ戻るね。」
「ばいばーい」
蓮は私のお兄ちゃん。
「ねえ、蓮くんってやっぱりすっっごくかっこいいね…」
「この前のドラマ見た?!もうキュンキュンしちゃった♪」
蓮は芸能活動をしていて、とっても人気者。
悔しいけど、妹の私でも惚れてしまいそうなほどの容姿をしてるんだ。
そして…
「いいなぁー、襟花ちゃんは。蓮くんと付き合ってるなんて。」
私と蓮は付き合ってることになっている。