「まぁ、嬉しい」

 いそいそと、千代は家老を押し倒し、自分が上に跨った。
 単の裾を割って、家老の下半身にあてがう。

「あらあら。出来ませんでしたわね。でもご安心くださいな」

 家老は使い物にならないのだ。
 それなら、身体を使うことはない。

 だが道具を使われるのは避けなければ。
 素早く千代は、身体をずらして、家老の下腹部に顔を寄せた。

「わたくしが、昇天させて差し上げますわ」

 家老が拒む暇を与えず、千代は手と口を使って責め立てた。
 このようなことは初めてだろう。
 一瞬で、家老の鼻息が荒くなった。

「うおおお……」

 上体を逸らせて唸る。

「こ、これ。そのようなことを……。おおおおお」

 少し、千代は手の動きを緩めた。
 このまま本当に昇天させてしまっては駄目だ。
 もう気に入られる必要はないのだ。

 涎を垂らして喜んでいる家老を冷やかに見、千代はいきなり、ぎゅっと手に力を入れた。

「ぎゃふっ!!」

 家老が悲鳴を上げる。

「わたくしを牢に入れた、お仕置きですわ」