ちょっと苦笑いし、捨吉は自分の帯を解いた。

「まぁ……まずは基本から身に付けたほうが、あきみたいな子は良いかもね」

「あたしみたいな?」

「多分あきは、他の女子よりも感度が良いんだよ。だからすぐに気を失うんだ。それをちょっと、抑えたほうがいいね」

「そんなこと出来るの?」

「どうかな。まず自分の身体を知ることだね。どこを触られるとどうなるか。気を失う一点があるはずだ。それがわかれば、そこを責めさせないようにすればいい」

 言いながら、ゆっくりと捨吉はあきの身体を愛撫する。

「す、捨吉さん……。何だかんだで、詳しいじゃない……」

 荒くなる息を必死で抑えながら、あきが言う。
 ちょっと触れられただけでこれだ。
 やはり自分は、捨吉の言う通り、普通より感度が良いらしい。

「男はそういうの、本能でわかるのさ」

「羨ましい」

「慣れてくれば、女子にだってわかるさ。それにいち早く気付いてモノに出来れば、千代姐さんのような女技に長けた乱破になれるんだろうね」

「頑張るわ」

 意気込むあきに、捨吉は、少し微妙な顔をした。

「あんまり女技に長けないでもいいよ」

 ぼそ、と呟いた声に、え、とあきが聞き返す前に、捨吉はあきの胸に顔を埋めた。