ジリリリリリリリリ__________




早朝五時、けたたましい目覚ましの音で起きた。
瞼が重くて、目をこすると頬が濡れている。

洗面所に顔を洗いに行って、鏡を見ると目が腫れていた。





「嫌な夢だったなあ…」




顔を洗って、歯を磨く。
滴る水を拭いて朝食の準備をする。

慣れた手つきで料理を作り、昨日の残りのおかずを詰める。
我ながらいい出来だ、と満足して、母の朝食の準備をし始めた。

すると向こうから足音が聞こえ、母に朝の挨拶をした。




「おはよう、お母さん。ご飯作っといたから、ちゃんと食べてね。私そろそろ学校行かなきゃ。」




「おはよう。いってらっしゃい。気をつけてね。」





「うん。」






濡れていた制服も乾いていた。
通学カバンを手にもって、家を出る。

時間は七時五十二分。

今から学校に行ったら、八時十分にはつくだろう。
朝の澄んだ空気を吸い込んで、いつもの通学路を歩いていく。