バシャンッ_______
「キャッ…」
「アハハハハ‼︎」
冷たい水を頭から浴びせられる。
小さな個室に閉じ込められ、どうすることもできない。
小さく悲鳴をあげた私を嘲笑うように、甲高い笑い声をもらすクラスの女子。
もう、慣れたことだ。
制服濡れちゃったな。どうしよう。乾くかな。
また、母に嘘を付かなければならない。
「寒い…」
足音が去っていき、女子の声が消える。
鍵を開けて、扉を開こうとしても開けられない。
掃除用具か何かで開けられないようになっているんだろう。
いつものこと。
扉を強く叩いて、掃除用具を倒す。
「やっと開いた。」
重い足取りで、鞄を持って帰る準備をする。
急がなければ。