……進路って人それぞれだから、卒業したら柊花たちともあまり会えなくなっちゃうのかな。
なんかちょっと寂しい。
でもまだ時間はあるし!楽しもう!
……ガラッ
「みなさん。ちょっと席ついてください」
「どうしたのアッキー。次の授業世界史だよな?」
「そうなんですけど、報告があるので…」
話って……何だろう??
「…水無月のことなんだが」
「水無月がどうかしたのー?」
「そういえばあいつ最近学校来てないよね」
「どうせサボりじゃないの〜?」
水無月くんの名前が出た瞬間……あのことを思い出してしまう。
思わず手が震える。
「水無月が退学することになりました」
「「え?!」」
え……退学?どうして?
「理由はよく分からないが、本人の意思らしいです……それだけ報告しておきます。すぐ世界史の授業なので準備してください」
そう言うと先生は出て行った。
まさか学校辞めるなんて思わなかった……。
「誄歌…良かったじゃん。もう怖い思いしなくて済むよ」
「うん……そうだね」
水無月くんのことはもう忘れよ……。
なるべく思い出さないように……。
ううん。絶対思い出さない。