それに気付いたのか、穂希と真守は。


「私らも上手く言っとくからダッシュだよ!!」


忘れ物がないか確認して部屋をでた。


お会計も済ませ、近道の繁華街を颯爽と抜ける。


あまりにも夢中になり過ぎた美雪華は周りを見てなくて誰かにぶつかった。


「いてぇーな。ちゃんと見てんのか?ゴラァ」


いかにもど不良な奴だけれど、何よりも怖いパパがいるから。


「ごめんなさい!話している暇ないんです!!」


もう一度、頭を下げ猛ダッシュでその場を去った。


まさか、学生手帳を落としてるなんて思ってなかった。