泉と車で向かうこと15分。
「お嬢様着きましたよ」
「ん。ありがと」
「どうされますか?1人で行きますか?それとも私も付いて行きましょうか?」
1人で行くのは寂しい。
かといって甘えるのもなぁー。
うーんでも。
「付いてきて」
「はい。かしこまりました。では、車を止めますので少々お待ちください」
そう言うと門で私を下ろし駐車場に向かっていった。
「暇だなー」
あ、あの男の子!探せるかなー。
泉が来るまで門で待ってるんだからその間に通るかもしれないもんね!
じーっ…。
いない。いない。いない…。
「お嬢様!お嬢様!…」
はっ!
「大丈夫ですか?門をそんなにじっと見ていますが…」
「大丈夫。いこ」
「はい」
2人で体育館前に歩いて行くとたくさんの人にすれ違った。
愕然と肩を落としトボトボ歩いてる人。喜んでスキップしてる人。泣きながら親に電話してる人。
みんなこの学校に受かりたいんだなって思った。
そして掲示板の前に着いた。
私の受験票の番号は《1022》
1010
1013
1017
1021
1022
・
・
・
「あった」
「ありますね。確かに」
受かるだろうとわかっていても嬉しいもの。
即写真をとりお父さんとお母さんにメールを送る。
「やった。これで普通の高校生活が始まるんだ…」
「よかったですねお嬢様。さ、手続きをして帰りましょう」