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バイトに勤しんでいた。


「いらっしゃいませー」

「スマイル一つ!」

「うちはコンビニですので」

「お客様は神様なんだろぅ?」

「頭が薄くなれば、脳内もカスッカスッになりやがるのでしょうか、お客様?スマイルが欲しいんなら、もうやってんでしょうが。家族からも会社の奴らからも相手されない頭頂部砂漠のおっさん相手に、たかが、コーヒー缶一本買っただけでも、それなりの笑顔してんのが分かりませんか?メガネ欲しいなら、どうぞ角のメガネ屋へ。てめえ様みてえな奴に笑顔向ける奴なんか、コンビニ店員の愛想笑いなもんでしょう。ほら、目に焼き付けてもって帰れやです。そうして、家との温度差を頭から感じやがれやです。笑顔どころか、てめえ様と会話してくれんのは、コンビニ店員だけだと」

ハゲを退治した。
もれなく、店長より「余りそうなおでん買っていけ!」とのお叱りを受けてしまった。

「店長、スマイル0円なら、クライ0円もありだと思うんですよ」

「お客さんを泣かせてどうする!ほら、玉子、玉子、玉子、玉子、大根!」

「玉子、もち巾着、ちくわ、大根、白滝三つ」

「クビにされたいか?」

「玉子三個に白滝三つにします」

偏った昼食になってしまった。
仕方がないと、午前様でバイトを終わる。あ、意味違うか。