出会った最初の頃。



坂元くんってば、冷たくて、誰に対してもむすっとしてて。

でも、きらきらの髪は綺麗だった。



口は悪かったけど、仁葉が声を褒めると真っ赤になって照れて、これが坂元くんの素なんだなぁ、なんて。

思わずふふって笑っちゃったんだ。



仁葉をボールから守ってくれたし、熱が出ても平気なふりして頑張りすぎちゃう。

そんな君ともたくさんおしゃべりをして、少しずつ距離を縮めてきたね。



そして、過去の話を聞いて……。

坂元くんの後悔に、仁葉はどうしたらいいのかわからなくなった。



でも、でもね。

これだけは言えるよ。






坂元くんはとってもとっても優しい、って。






優しくすることを恐れていて。

だけどそれでも君は変わらない。



……変わらないんだよ。