「美優」








洋輔は美優の左手を手に取ると、そのまま跪き、美優のことを見上げた。
そんな洋輔の行動に、美優は驚きを隠せないでいた。



そして、2人の周りにいたイルミネーションを見に来ていた観客たちは、洋輔と美優の様子に徐々に気がついていき、何が始まるのだろうとドキドキした眼差しで見つめていた。









「よ、洋輔さん?!」

「藤堂美優さん」

「は、はい…」

「まだ出逢って1年にも満たないけれど、これから先もずっと一緒にいてほしいし、笑っていたいと思う。世界で一番、君のことを愛してる」

「っ……」

「俺の人生をかけて美優のことを幸せにする。絶対に後悔はさせない。俺でよかったって思わせるから……結婚しよう」








そう言うと、洋輔はポケットから指輪を取り出して美優に見せた。
その瞬間、美優の目から涙が溢れ出た。