千尋side

いつも柚奈と登校している。


柚奈は外の人に仲良し姉妹だと思わせたいらしい。


教室が近くなるまでは、柚奈と一緒。


クラスまでは同じじゃない。


そう、学校は唯一の自由。


「じゃあ、また帰りね?」


「あっ、はい…」


柚奈と別れると、その場から逃げるように急いで教室に向かった。


教室に入ると…


「おっはよー、千尋!」


「おはようっ、未来!

今日も元気だね。」


彼女は姫塚 未来。


いつも元気でちょっと天然。


「千尋が大人しすぎるのーっ。

もっとさ、私みたいにさっ♪」


「お前が元気過ぎんの。」


そう笑いながら言ってきた彼は神木 竜。


綺麗な顔立ち。


彼がいる場所はどこでも絵になる。


「あっ、竜じゃん!

おはよーっ!

そんなことないしー。」


「いや、あるから。

2人ともおはよ。」


「うん、おはよ。」


いつも行われる会話。


こんな何気ない会話にも幸せを感じる。