優真の眉間にシワがよる。


「俺さ…っ‥ほんとは…田辺と…付き合ってたっ…」


「…えっ…」


「宮崎と付き合う前から…田辺と…付き合ってたんだ。」


…てことは…待って…


優真は二股かけてたの?


私が楽しかったり,思い出に残ってることは…



優真にとっては何…?


優真のあの笑顔は誰に向いてたの?


「……っ…」


涙がまた溢れる。


「宮崎…」


そっと優真が私の肩を触る。


―やっ……


「嫌っ…!!」


私は優真の手を振り払った。


「え…っ」


優真は驚いて目を見開いた。


「嫌…今さら…優しくしないで…!」


私はベンチから立ち上がり,その場から駆け出した。


「宮崎!待って!!」


私の腕を無理やり引っ張った。


二人の荒い呼吸が響く。


「だから…田辺と別れて,宮崎とやり直そうと決めたんだ。やっぱり大事なのは…宮崎だから。」


優真の言ってることがわからない。


何で…何で今なの?