｢そうそう!莉緒ね，めっちゃかっこいい彼氏ができたのよ!すごくない？｣


ユリが大袈裟に言う。
たぶん優真と私の関係を知ってわざと言ってくれてるんだと思う。

｢そうなんだ…｣

ちらっと私を見た。

―また…悲しそうな目…


それだけで胸が締め付けられる。
私は慌てて目をそらした。


｢良かったな，宮崎。｣

なにそれ……


なんでそんな白々しいの？

沈黙が続く。


―キーンコーンカーンコーン


｢…ほらっ!席つこ!｣

ユリが声をかけ，私達は席につくことにした。


その時……



―グイッ


優真に手を引かれた。