思考回路が一瞬にして静止して
今なにが起こったのかわからない。


「あ…えと…」


唇は離れたけど
あと数センチのところに橘さんの唇がある。

少しでも動いたら触れてしまいそうだから

私は必死に動きを止める。


「今…のは…?」


緊張して,上手く呂律がまわらないよ……


「莉緒ちゃん,さっきから噛みすぎ。」


くすっと橘さんは笑った。


近くで笑った顔がまたかっこよくて…


もうどうすればいいのかわからない。



「今のはねぇ…








俺の気持ち…」




「えっ……?」