「橘さんっ!やっぱすごいですよ!」
「あはは。そんなことないって!
俺なんてまだまだ見習いの身だよ。」
「だって,この髪型だって友達すごい可愛いって言ってくれたんですよ!それにっ……」
「それに?」
――それに……
思わず言葉に詰まってしまった。
それに…なんて言うの?
優真が可愛いって言ってくれたなんて……
冗談に決まってんじゃん。
何勘違いしてんだ私…。
「莉緒ちゃん‥?」
「そ‥れに……っ…」
私の目からは沢山の涙が溢れ出していた。
「ご…ごめんなさ…い…ひっく。」
止めようとすればするほど
涙は止まってはくれない。
私は必死に唇を噛んだ。
―ふわっ…