「莉緒ちゃんの言う通り…ツトムは彼女と結婚するつもりだったのかもしれないわ。」


―ズキン…


胸に大きな痛みが走る。


「でも…広樹にデザインを売った。彼女は自らツトムのプロポーズを断ったのよ?ありえないわよね…。」


怒りにも似た声色で絵里さんは話した。


じゃあどうして…美咲さんは今さら何をするために連絡をとったんだろう。


デザイン画を渡すのが目的だったの?


それで…一体何が解決するの?


「…あ…」


私はあることに気が付いた。