私は絵里さんと喫茶店で別れ一人商店街を歩いた。


微かに見えてくる駄菓子屋さん。

私はここで,偶然橘さんに出会ったんだよね。


もしあの時ぶつかったのが私じゃなかったら……


どうなかってたのかな?



――そう考えると胸がチクリと痛んだ。



優真に裏切られて傷ついてた私を救ってくれたのは橘さん。


出会えてなかったら私……


きっと今頃笑えてなかった。


橘さん。


私,ほんとにあなたに出会えてよかったです。


ぼんやりと見上げた空にキラリと1つ星が瞬いた。